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アルコールと上手に付き合いましょう!

こんにちは、管理栄養士の濵田です。
4月は『未成年飲酒防止強調月間』だそうです。皆さんご存じでしたか?
未成年の飲酒は法律で禁止されています。
飲酒をした20歳未満の人だけでなく、親、酒類を扱う店それぞれに対し、未成年の飲酒を禁止しています。

※ちなみに、2022年4月から成年年齢は18歳に引き下げられていますが、飲酒可能な年齢は20歳以上のまま維持されています。

4月を迎え、歓迎会なども増えてくる時期ですね。特に新社会人の皆さんは、学生時代とガラッと環境が変わり、お酒の席などの付き合いも増えてくることでしょう。

お酒は「百薬の長」と呼ばれますが、飲み方や量を誤ると健康を害したり、命の危険に関わることがあります。

そこで今回は、アルコールが体に及ぼす影響や危険性などを改めて理解したうえで、お酒と上手に付き合っていきましょう!

 

◎アルコールの適量とは?

厚生労働省が推進する国民健康づくり運動「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均純アルコール量で約20ℊ程度であるとされています。お酒の種類ごとに例えると以下の通りです。

一般に女性は男性に比べてアルコール分解速度が遅く、体重あたり同じ量だけ飲酒したとしても、女性は臓器障害を起こしやすいため、女性は男性の1/2~1/3程度が適量と考えられています。

純アルコール20gに相当する酒量

参考:サントリーHP

純アルコール量は以下の式で算出することが出来ますので、上の表にないお酒を飲まれる方は、こちらを参考に算出してみましょう!

お酒の量(mL)×アルコール度数/100×0.8(アルコールの比重)=純アルコール量(g)

例)アルコール度数5%のビール500mL(ロング缶1本)の場合

500×5/100×0.8=20g

 

◎正しい飲み方

1.すきっ腹で飲まない
⇒空腹時は胃が空っぽの為、お酒を飲むと胃から小腸へのアルコールの吸収が速く、肝臓を経由して脳に到達するため、酔いが回りやすくなり、悪酔いの原因になります。

 

2.ゆっくり食事と一緒に
⇒お酒を飲まれる方の中には、食事は摂らずにお酒だけ、摂っても簡単なおつまみだけ、という方もいます。食事を摂りながらお酒を飲むことで、1.の酔いが回りやすくなるのを防ぐほか、飲みすぎ防止にも繋がります。

 

3.休肝日を作る
⇒毎日お酒を飲む習慣があると、肝臓に負担をかけるのはもちろんのこと、胃や腸などの消化管の粘膜も荒れてきます。週に2日は休肝日を作りましょう。

 

4.強いお酒は薄めて飲む
⇒ウィスキーや焼酎をはじめとした度数の高いお酒は胃腸への刺激が強いうえ、血中のアルコール濃度が急上昇しやすく酔いが回りやすく肝臓への負担もかかります。度数の高いお酒は水で薄めて飲みましょう。

 

5.チェイサーを忘れずに
⇒水をお酒の合間に摂ることで、味覚をリセット出来るだけでなく、アルコールによる胃腸への刺激緩和、血中アルコール濃度の急上昇を防ぐ、アルコールの利尿作用がある為、脱水予防に繋がります。

 

◎20歳未満の飲酒について
20歳未満の飲酒はそもそも法律で禁止されていますが、それ以外にも飲んではいけない理由があります。

・脳の健全な発達を妨げる
⇒発育途上の20歳未満の脳の状態で飲酒をすると、アルコールが脳細胞に悪影響を与え、学習能力や集中力、記憶力、判断力、意欲の低下などにも繋がります。

 

・臓器障害を引き起こす
⇒発育途上の20歳未満の肝臓はアルコールを分解する働きが弱く、分解出来なかったアルコールは肝臓や膵臓などの臓器の障害を引き起こす可能性が高くなります。

 

・性ホルモンのバランスが崩れる
⇒子どもの体は思春期から急激に発達しますが、20歳未満の性的な機能はまだまだ成長段階です。その頃から飲酒してしまうと、勃起障害や生理不順といった悪影響を及ぼす恐れがあります。

 

・急性アルコール中毒の危険
⇒20歳未満はアルコール分解能力が不十分で遅い為、少量でも急性アルコール中毒になる可能性が高いと言われています。

 

・アルコール依存症の危険性
⇒飲み始める年齢が早ければ早いほど、大酒飲みになったり、アルコール依存症になる確率が高くなることが証明されています。

参考:キリンHP

 

◎妊娠・授乳とアルコール

妊娠中の女性がお酒を飲むと、胎盤を通じてアルコールがお腹の赤ちゃんに入り、様々な悪影響を及ぼす可能性があります。

胎児性アルコール症候群(FAS)と言い、特徴的な顔貌(小さな目、薄い唇など)、発育の遅れ、中枢神経系の障害(学習、記憶、注意力の持続、コミュニケーション、視覚・聴覚などの障害)などの先天異常などが見られることを指します。

 

また、授乳期の飲酒も危険です。

アルコールが母乳へ移行する割合はとても高く血液中のアルコールの濃度と母乳中の濃度はほぼ同じと言われていて、赤ちゃんに妊娠中と同じような悪影響が出る可能性があります。

赤ちゃんの為にも、妊娠を考えている方、妊娠中の方、授乳期の方はアルコールをお休みしましょう。

 

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